月収50万円の手取り月収額は38万円以下

月収50万円は少数派?

埼玉で人並みの生活、月収50万円必要 県労連が調査(朝日新聞デジタル)

上の記事を読んで「月収50万なんて高給取り」「贅沢」という意見も多いです。

しかし、月収50万円の手取り額は36~37万円です。夫のこれまでの給与明細の中から50万円に近いものを調べてみました。基本給なんて入社時とそれほど変わらず、職能給、各種手当、過少申告している時間外手当が3/4を占めています。

控除額は以下の通りです。

月収約50万円の給与控除明細と手取り額

◇支給額合計:493,850円の場合

  • 雇用保険料:1,970円
  • 一般健康保険料:25,175円
  • 介護保険料:3,950円
  • 厚生年金保険料:45,455円
  • 所得税:14,740円
  • 住民税:25,500円
  • 組合費:9,116円
  • 共済会費:2,120円

控除額合計:128,026円

差引支給額:365,824円

社会保険料と税金だけで12万円ひかれています。月収の1/4に匹敵する額です。組合費や共済会費などは会社によって違うと思いますが、月収50万円で、手取り月収が38万円以上になることはまずないでしょう。

つまり、控除後の37万円で衣食住・教育・保険や貯蓄の費用、交際費なども支払っていかなくてはならないということです。これに固定資産税や車両税などの税金もスポットでかかってきます。決して贅沢ではないと思います。

この記事では食費が10万円なんておかしい、住居費が5~6万円なんて安すぎると書かれていますが、持ち家でコンパクトカー1台保有の家庭を想定した一般的な家計簿に書き換えても、以下のような月額支出になると思います。

費目金額
住居費90,000 円
食費50,000 円
日用品費5,000 円
水道料5,000 円
光熱費10,000 円
交通・通信費18,000 円
教育費30,000 円
生命保険料20,000 円
交際費10,000 円
小遣い等30,000 円
車両維持費10,000 円
家屋維持費22,000 円
合計300,000円

高校まで公立でも余裕がない子育て世帯

公立小学校でもテストやドリル、図工や書写で使う用品代などは家庭で負担します。それらの代金と給食費、PTA会費などで低学年でも4千円程度、高学年になれば修学旅行もろもろの積立が加わり8千円くらいが毎月必要になります。校外学習などがあれば、その都度費用もかかります。中学生以降はもっと多くなるでしょう。

子供がいる場合、質素に生活しても月額30万円程度は必要だと考えられます。ということは、月収50万円だとしても手取り額は37万円程度なので、これらの費用をそこから支出することになります。

上の家計簿には「余裕資金で行うようなレジャー費用や貯蓄」などは含んでいません。生活するだけの費用です。

切り詰めても月額7万円で将来への備え、レジャー費用や衣類代などを捻出していかなくてはならないのです。家電が壊れた場合の買い替え費用や、車の買い替え費用など、臨時で必要となる費用も含んでいないので、それらのことも考えるとほとんど貯金はできないのではないでしょうか。

ボーナスがあればそれで貯蓄するだけです。実際、わが家もそうです。

「人並み」というのは語弊がありますが、私の周囲では小学1年生になれば、水泳・体操・ダンス・ピアノ・学研・公文・通信教育など何らかの学校外教育を受けている子供がほとんどです。小学校中学年から塾に行っている子もいます。

子供の教育費の積立や、もちろん自分たちの老後費用を含めた将来のための貯蓄もしていかなくてはなりません。児童手当をすべて貯蓄しても、それだけで大学には行けません。小学校高学年~中学生になれば塾にも通う子が多くなるし、家計に余裕がないほど学力に差がつくのは当然です。

高校まで公立に通わせたとしても、持ち家と車1台、子供がいる家庭では月収50万円はカツカツの収入です。

30~50代の平均年収は411~545万円ということなので、これが総支給額だとしたら、賃貸住まいでマイカー無しでもかなり厳しい状況です。プレミアムフライデーなどを実施したところで消費が増えるわけがないのです。

まして、教育も自己責任で、老後の保障もなく、税金だけはどんどん上がるのだから、消費を控えるのは当然のことです。そして転勤を余儀なくされ、単身赴任による二重生活ともなれば余裕などあるはずがありません。

賃金の低さと、労働条件の悪さ、食料品や生活必需品にも分け隔てなくかかる消費税、年金への不安など、日本は消費が増えない条件満載なのです。中間層と言われる家庭でも、贅沢なんてできません。平均以下の賃金しかなければ消費を抑えるのが当然です。

マイホームを持たず、転勤には家族帯同が一番経済的

マイホームとマイカーには取得時だけでなく維持費がかかります。二重生活を避けるためにも家族帯同で転勤するのが一番経済的なのは間違いないと思います。

どうしても転勤が必要なら、せめて子供が中学生以降は転勤なしになるという規程を作ってほしいです。好きで夫に単身赴任してもらっているわけではありません。好きで家族がバラバラになっているわけではありません。

下の子も、ようやく父親が家に帰ってこないということが分かったようで、「パパもママもおねえちゃんもみんなで一緒に暮らしたい」と言っています。

終わりが分かれば、それまでは家族帯同で転勤し、子供を転校させるということも耐えられます。いつ転勤だと言われるか分からないから、中学2年生以降の大事な時期に転勤する可能性があるかもしれないから、あわててマイホームを買う人も多いです。

繰り返される転勤、残業代の過少申告。賃金を上げられないなら、せめて、こういった労働環境や労働条件の改善を真剣に考えてもらいたいです。

Commentsこの記事についたコメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です