単身赴任で離婚にまで発展してしまう状況を考える

Yahoo!知恵袋にこんな質問がありました。

単身赴任か離婚か悩んでいます(Yahoo!知恵袋)

転勤族男性の悩みです。

これまでは妻子も一緒に赴任先へ帯同していたそうですが、奥さんは、上の子の就学を機に、故郷に帰りたいと言っています。

いっぽう、夫は今の職場にいる限り妻の故郷へ赴任する可能性はありません。

妻子だけ故郷へ帰ることに同意すれば、定年退職まで家族と暮らせないことになります。妻への自分や自分の親兄弟に対する態度への不満もあり、いっそ離婚したほうがスッキリするのではないかと悩まれているとのことです。

今回は、このような「転勤」がきっかけで、離婚まで考えてしまう状況について検証してみたいと思います。

それぞれの気持ちを検証

すれ違い夫婦

まずは状況を整理してみましょう。

  1. 夫は中部地方出身 大学から関西に住み、そのまま関西で就職
  2. 関西出身・在住だった妻と知り合い結婚
  3. 子供が生まれ、中部地方に家族帯同で転勤
  4. 家賃負担は会社が7割、自己負担が3割
  5. 職種変更により、今後関西に戻る可能性はゼロに
  6. 二重生活になったら生活費がカツカツになる

 

夫婦の気持ちや不満な点について整理してみます。

夫婦の気持ち

奥さんが不満な点は、嫌いな地域で暮らさなくてはならないことと、子供が転校しなくてはならないこと。

夫が不満な点は妻子と離れて暮らすことによって、生活が逼迫されるということ。そして、離婚まで考えてしまう要因として、自分や自分の身内への態度の問題が挙げられます。

おそらく、奥さんの方は離婚までは考えていないと思います。ご主人のほうが、そこまでして一緒にいる意味があるのか考え込んでしまっているのでしょう。

夫が帰らない地域へ定住することは家庭破綻の原因に

ただ私も、夫が赴任する可能性がない地域、それも夫の実家から離れた場所に妻子が定住してしまっては、家庭の破綻に繋がるのは仕方ないと思います。

たしかに、夫がいないのなら、妻の実家や友人知人の多い妻の地元に住みたいと思うのは、合理的でごくまっとうな考え方です。

しかし、定年まで戻ってくることはないと分かっている場所に住もうとすることは、「長期別居前提の生活」になります。

私も「夫の実家に住んで、夫だけ単身赴任させればよかったのに」と義母に言われたことがあります。ところが、夫の実家から通える場所に夫が赴任してくる可能性はゼロなのです。

家事育児などの負担は軽減するかもしれませんが、夫がいないのに夫の親と同居というのは……できる人もいるのかもしれませんが、私には踏み切れませんでした。義両親に感謝はしていますが、義母は過干渉で夫無しで同居と言うのは考えられません。

もちろん夫の親なので、いずれ何かあったときに同居や介護などの覚悟はありますが、元気なうちはできれば離れて暮らしたいというのが本音です。

だからと言って、妻の実家に妻子が住んで夫が単身赴任するというのは夫にとっては最悪の展開です。今回のご主人の悩みは、これとほぼ同じです。妻の実家に住むことによって家計負担が減るのであれば、まだいいかもしれませんが、妻子の生活費は夫の収入からです。

これでは、本当に夫はATMです。夫婦関係もうまくいっておらず、親戚への態度にも問題があるなら、なおさら夫を繋ぎとめるのは子供の存在だけです。定年する頃には子供は成人しています。

子供と一緒に居られず、お金を出すだけなら、養育費として支払うこともできます。離婚を考えてしまうご主人の気持ちもごくまっとうな流れです。

妻側の気持ちも考えてみる

ただ個人的には、この奥さんの気持ちも分かる部分があります。

もしかしたら、関西出身ということが、他の地域での生活をしにくくしている部分があるのかもしれません。

私も関西出身で、夫の転勤先で関西以外の場所に5~6年暮らしました。その中に、関西出身というだけで、話したこともないのに嫌な態度を取る人は何割かいました。もちろん、分け隔てなく接してくれる優しい人もいました。

しかし、関西弁を話す人とは喋りたくないという人や、関西の人は図々しいと決めてかかっている人、レジャー先で関西人がたくさんいたので、何か置き忘れてなくなったら関西人の仕業と言う人まで実際にいました。

そういったことも奥さんが転勤に前向きになれない原因なのかもしれません。

「大人なんだから違う地域に来たら標準語を喋れよ」と思われるかもしれませんが、ふだん関西弁を喋る人が標準語を喋るのは「演技をしている」ような感覚で気恥ずかしいです。”寒い”という感覚に似ています。標準語を喋ることに抵抗がない人もいますが、どうしても喋れない人もいます。

あまり分かってもらえないかもしれませんが、クラスのほとんどがカタカナ英語しか喋れないのに、1人だけネイティヴな発音で英語の教科書を音読する「混血でも帰国子女でもなんでもない生粋の日本人」と同じような感覚かもしれません。

どちらにしろ転勤族は、子供が高校受験の時期になったら、家族が離れて暮らすことを検討しなくてはなりません。小学校中学年以上になると、父親と離れて暮らすより転校するほうが負担に感じる子供も多いと思います。子供のこともあって、自分にとって居心地がいい故郷に帰り、そこに定住したいと思うのは自然な感情だと思います。

たしかに夫の家族を悪く言うのは、夫からすれば気持ちがいいものではありませんし、夫への気遣いが足りないのも問題です。

ただ、何かしらの理由はあるのだと思います。気づかないだけで、夫のほうにも何か問題があるのかもしれません。

結局、お互いがお互いを思いやり、気持ちを伝えて歩み寄る努力が必要なのだと思います。とくに、転勤族は足元が不安定なので、すれ違い始めるとどんどん噛み合わなくなる傾向もあると思います。

結局、家族帯同でその後も転勤されているようですが、子供が大きくなるにつれてまた単身赴任を検討する場面は出てくると思います。

家族はやはり、一緒にいるのが自然な形です。子供のために二重生活をと考えるなら、子供が独立後は夫の赴任先へ行く、上の子が高校を卒業したら夫の赴任先から通える大学に進むなど、その後のビジョンを夫寄りに考えることも必要だと思います。

根本的な要因はやっぱり企業側

しかし私は、やはり企業側の配慮が一番必要だと思います。せめて子供が中学生になったら、転居を伴う異動をなくすべきです。

終わりがきっちり見えていれば我慢もできるし、将来の計画も立てやすいです。いつどこに行くことになるか分からないという状況で子育てをすることが、どれほど精神的負担を与えるかを考えてほしいです。定年まで転勤し続けなくてはならないというのが、子持ち転勤族の家庭を壊す理由にもなりかねません。

そして、定年まで転勤をしなくてはならない職種なのに賃金が低すぎます。どうしても転勤が必要なら、それ相応の補助を厚労省が義務化すべきだと思います。

この質問のご夫婦は、厳しいなかでも年間100万円以上も貯蓄できとても立派だと思いました。すれ違いはあるかもしれませんが、家族幸せに暮らしてほしいです。

そして、お子さんが中学生になる頃には、転勤や長期単身赴任を強制する企業に指導を徹底するなどの環境が整っていることを願います。

 

 

 

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