転勤族が家を買うタイミング

2015年、上の子が小3、下の子が幼稚園年少の時に家を買いました。全国規模の転勤族妻です。

転勤族が家を買うには、普通より大きな思い切りが必要です。なかなか購入に踏み切れない人も多いと思います。

転勤があるのに家を買う理由は、「子供のため」であることがほとんどです。そのため、転校が子供にとって大きな負担になり始める「中学校就学前」に家を買う人が多いのです。

しかし、実際には小学校中学年以降になると「すでに出来上がったクラスの輪になじめない」と思う子も多く、溶け込みやすい低学年までに転校をなくしてやりたいと考える親御さんも多いのです。

このページでは、転勤族で、いつかマイホーム購入を考えている人のために「転勤族が家を買うタイミング」について実例も取り上げつつ考えます。

 

子供がある程度大きくなったら家を買いたいけれど、いつ購入しようか迷っている人のためのヒントになれば幸いです。

転勤族が家を買うタイミングと注意点

転勤族の場合、引越し費用や敷金、礼金など「転居にかかわる費用」については会社負担となることがほとんどです。

しかし、毎月の家賃まで全額負担してもらえることは少ないようです。半額負担してもらえる企業もあれば、全く負担してもらえない企業までさまざまです。

私の夫の会社の場合、40歳を過ぎると家賃は全額自己負担となり、修繕費用も強制的に毎月4千円ずつ強制的に積立てられるという決まりがあります。

このように、会社からの月々の負担がなく(あるいは少なく)、転勤は必ずあるという場合、「家を買わなければ、子供に転校を強いなければならない」という葛藤を抱える人は多いでしょう。

わが家の場合、漠然と「小学校3年生が転校のリミットかな」と思っていました。

実際に家を建てた地域は、ほとんど持ち家の方ばかりです。そして、いま子供が通っている学校の先生によると、小学校4年生になると転入生は急に減るそうです。思春期に入る前に定住地を決める家庭は多いのだと思います。

私の夫の会社では、原則として上の子が中学3年生になるまでは家族ともども動かなければなりません。会社の規定で、以下の単身赴任認可要件のいずれかを満たす必要があるからです。

  • 高校受験期・または高校在学中の扶養家族がいる
  • 70歳以上の高齢直径尊属扶養家族と同居している
  • 自費購入した持ち家の管理のため

子供がその年齢に達しないうちは、介護している同居家族がいるなどの理由がなければ、持ち家でないと単身赴任手当が支給されないのです。

つまり、子供が中学生であっても、学年が3年生になるまでは、「転校させたくないなら自費で双方の家賃を負担して、手当なしで二重生活をしなくてはならない」ということです。

夫の会社では転勤があっても家を買うという選択をせず、中学2年生まで家族帯同で転勤される人、社宅を出て補助なしで賃貸での二重生活をする人もなかにはおられるようです。

しかし、わが家の場合、賃料と生活費を二重に支払い、なおかつ子供の教育費や老後資金を貯蓄するほどの余裕はないと考えました。

夫の会社では、40代になると社宅費用も全額自己負担になり、修繕費用も毎月定額を徴収されます(きれいに使って原状回復の必要がなくても返戻はされません)。

どちらにしろ、子供が高校受験期になってから二重生活を送らなければならないなら、家を買っていざとなったら処分したほうが損がないのではないかと考えました。

(賃貸と持ち家についての記事は別途こちらのページに書いてあります。)

長子が小学生のうちに買う

一般的に持ち家を持つタイミングとしては、子供が小学校に入る前という時期が圧倒的に多いです。

ただし転勤族の場合、いつかは夫が単身赴任になる可能性があるので、子供が小さいうちは家族が離れずみんなで暮らし、長子が「比較的、環境になじみやすい」小学生のうちに家を買う人が多いのではないかと思います。

実際私も上の子が幼稚園のうちは、転園することもいい経験だと思っていました。仲良くなったお友達と離れても手紙のやり取りなどをして、色々な場所にたくさん友達が増えて嬉しいことだとも思っていました。

もちろん、それはいい経験になっています。上の子は内気ではありますが、転園・転校を経験して社交的になっていきました。

しかし、子供が小学生になってから「ここからずっと離れたくない」と言うようになりました。みんなと同じ小学校を卒業して、同じ中学校に進みたいというのです。

当時住んでいた場所は、私の実家からも夫の実家からも2時間程度で行き来できますが、夫が次に異動した場合、「もう一度ここに戻ってくる」という可能性はありませんでした。その場所に家を買っても、次に転勤することになれば、家を売るか定年するまで別居は確定です。

そのうちに、近隣の県に異動することになりました。その部署は長くいる可能性が高く、また次に異動になっても戻ってくる可能性があるところです。今しかないと思いました。

夫の異動を機に家を買う

夫の異動先が「長くいる可能性が高い場所」で、「双方の実家から日帰りで行けないこともない」ようなところであったことが私の背中を押しました。

迷った末、新しい部署へ通勤しやすく、夫の実家にも1時間ほどで行き来できるところに家を建てることになります(家を建てている間は、少し遠いですが2時間ほどかけて通勤してもらいました)。

私の知っている人で、転勤族だけど家を買った人は、「夫が長くいる可能性が高い土地」に家を買っています。

わが家の場合、2年弱で結局夫を単身赴任させることになってしまいますが、また帰ってくる可能性が高いと思っています。

夫の今度の赴任先は、私も夫も旅行ですら足を踏み入れたことのない、実家からも日帰りでは行けないような「遠く縁もゆかりもない地域」です。

もしあのタイミングで家を買っておらず、今度の赴任先に長くいることになって子供が中学生になったとしても、そこに家を買うなどとは到底考えられません。

夫には申し訳ないですが、双方の実家の近隣にいるうちに思い切って踏み切っておいて良かったと思っています。

転勤族が家を買う場合の注意点

双方の実家から遠いところで、夫がその場所に戻ってくる可能性がなくなった場合、または子供が独立した場合、家を売る可能性もでてきます。

そのためには以下のような家を買うのが理想的です。

  • 売却したときに住宅ローンが完済できること
  • 家にかけた費用(土地・建物・諸経費・税・保険料・メンテナンス費用)を合計し、月割したときに「負担が家賃程度で済んでいた」という程度の資産価値が維持できること

これらはなかなか難しいことですが、駅前マンションや駅徒歩圏の一戸建てなど、ニーズの大きい「きちんと売却できる物件」を選べば、できないことはありません。無理のない範囲で検討してみるといいでしょう。

そのためには、毎月支払う家賃と、単身赴任になった場合の補助などから試算してみることをおススメします。

次項では、わが家の例で時期ごとにシミュレーションしてみます。

子供の年齢ごとに買う時期をシミュレーション

何歳差の何人兄弟でも、家を購入する時期は長子が中学生まで、売却する時期は末子が独立する頃が一般的です。

大学で独立する場合はどうしても親の援助がいるので、ここでは大学卒業まで自宅から通学すると仮定します(独立する場合は、どちらにしろ二重以上の生活になるのでさらにお金はかかります)。

末子の年齢を中心に、家を購入せずに家賃を二重負担した場合のシミュレーションをしたので、長子との年齢差で考えてみてください。

私の試算によると、4人家族で夫が単身赴任した時に増える生活費は約10万円です。単身赴任規程で認可されず、家賃補助や別居手当(相場:41,544円)がない場合、家賃分がさらに増えます。

自炊でき、特にお金も使わない夫なら、それほどかからないかもしれませんが、以下の条件でシミュレーションしてみます。

  • 本宅分家賃負担額:7万円/月
  • 赴任先分家賃負担額:5万円/月
  • 赴任先分生活費:10万円/月
末子の年齢末子独立
までの期間
家賃負担
額合
補助なしの
二重生活による
負担増額分
補助ありの場合
(3万円/月)
補助ありの場合
(5万円/月)
5歳17年1,428万円3,060万円2,448万円2,040万円
6歳16年1,344万円2,880万円2,304万円1,920万円
7歳15年1,260万円2,700万円2,160万円1,800万円
8歳14年1,176万円2,520万円2,016万円1,680万円
9歳13年1,092万円2,340万円1,872万円1,560万円
10歳12年1,008万円2,160万円1,728万円1,440万円
11歳11年924万円1,980万円1,584万円1,320万円
12歳10年840万円1,800万円1,440万円1,200万円

全期間単身赴任になってしまうということは、さすがにあまり考えられません。

しかし、単身赴任期間の二重生活による負担割合を考えると、補助なしの場合、赴任先の家賃5万円、生活費10万円だとしても、年間180万円(15万円×12カ月)ほどの支出が増えると考えられます。会社からの補助があったり、自炊したりするなどして節約できるなら負担は減ります。

しかし、相場より少し高めの単身赴任手当5万円でシミュレーションしても、年間120万円程度の負担があると考えられます。自炊や節約するなどしても、その半額である60万円にまで抑えることは難しいと思います。

住宅ローン金利、固定資産税・都市計画税の年額、住宅保険料、メンテナンス費用の積立を合計しても、年間100万円以上になることは少ないでしょう。

それなら、家賃程度の住宅ローンなら、補助ありとなしの場合で、年間100万円以上支出に差があるなら、家の購入を早めに検討したほうがいいのではないかと思うのです。

子供が中学生の間だけ、など短い期間なら二重で賃貸生活をするほうが経済的かもしれません。

しかし、いずれマイホームを買うつもりなら、子供が小学生のうちのほうがいいのではないかというのが私の考えです。

購入のタイミングに迷ったら、会社の単身赴任規程を調べて自分なりにシミュレーションしてみるといいでしょう。補助なしの場合と、補助ありの場合との負担額の差によっては、家を購入するメリットのほうが大きいかもしれません。

まとめ

経済的なことを考えると、ずっと家族一緒に動くことが一番です。子供が小さいうちも、家族一緒に暮らすことが一番です。

しかし、子供が中学生になるとどうしても転校をさせることが難しくなってきます。会社によっては、家賃負担がなくなることも多いので、家賃と生活費を二重に支払う生活を余儀なくされることもあります。

二重生活が長くなるほど負担額が増えるのは確かです。

もしあなたが、マイホームの購入を決めていて、あとはいつにするかということだけで迷っておられるなら、子供が小学生のうちに、夫がまた戻ってくる可能性が高い場所や、双方の実家から遠くない場所にいるタイミングでの購入をおススメします。

Commentsこの記事についたコメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です